本校の教育

Our Education

教育の3つの柱

魂を育てる

祈る心を大切にし、キリスト教の価値観に基づいて愛と希望をもって生きる姿勢を育てます。
謙虚に自己を見つめ、現実に静かに向き合い、自らを深め、高めていくように導きます。
みずみずしい感性と、他と共感できる豊かな人間性を育みます。

気づきとふりかえりの心を育てる宗教教育

札幌聖心女子学院が札幌宮の森に創立し、55年。カトリックの女子校として東京で100年以上の歴史を持つ聖心女子学院の姉妹校です。生徒たちは週1回の宗教の授業をはじめ、学校生活のあらゆる機会をとらえて、キリスト教の価値観に触れていきます。「気づき」と「ふりかえり」を大切にする学院の毎日は朝の祈りで始まり、沈黙の振り返りで終わります。
ごミサ、クリスマスウィッシング、聖母戴冠式、ロザリオの祈りなどの様々な宗教行事には典礼委員を中心として、全校生徒が参加します。保護者を対象にした聖書に親しむ会も開いています。

このように、キリスト教教育を通して隣人を愛する心、絆を深める共同体づくり、世界や社会の諸問題に関わっていく積極性などを培っていきます。

マーテル・アドミラビリスの御絵

この絵は、世界中のすべての聖心女子学院に掲げられています。「マーテル・アドミラビリス(感ずべき御母)」と名付けられたこの絵の中には聖心の生徒たちの理想を示すシンボルが描かれています。この絵の御前で「感ずべき御母ーマーテル・アドミラビリス(Mater Admirabilis) 私たちをお守りください」と祈ります。

宗教教育

4月始業ミサ新学年度にあたり、神の祝福をいただき、1つの家族・共同体として生きられるように祈ります。
5月聖マグダレナ・ソフィアの祝日創立者の平和への思いを深め、他者に開かれた行動力をこの1年間自らのうちに育てていくことが
できるよう願い、祈ります。
全校で炊事遠足で共に食事をすることにより、楽しく聖心の家族として共同体の精神を育てます。
6月聖心(みこころ)の祝日聖心の生徒として、イエズスの聖心(みこころ)の愛を身近な人から世界中に広めます。
平和を創りだすことのできる女性になれるよう祈ります。奉仕の日として、ボランティア活動に励みます。
10月マーテルの祝日(百合の行列)聖心女子学院の生徒の特別な模範であるマリア様の姿から、年齢に相応しく学び、
働き、祈る女性となれるように祈ります。白百合に象徴される清らかな心、良い方向に
変えていこうとする、どんな環境にも適応して生きる聖母マリアに倣いたいとの願いを百合に託して、
一人ずつ百合をマリア様にお捧げし、その保護を願います。
10月修養会常日頃の生活を各自振り返り、自分を見つめて、新たな発見やエネルギーを神の恵みの中に見出す
一日とします。
各学年行事にあわせて行う。 高2: 見学旅行(長崎・平和)、
高1: SADE(Sons And Daughters Encounter)、
中3: 修学旅行(日本文化・伝統・歴史の中の自分)
10月保護者修養会それぞれの立場で日常を振り返り、気づきの時を持ちます。
11月追悼ミサカトリックの典礼暦では、11月は「死者の月」とされています。この日のミサで、私たちと深い関わりが
あって既に亡くなられた方々を思い出し、
感謝を込めて平安を祈ります。
11月聖フィリピン・ドゥシェーンの祝日アメリカに聖心女子学院を創設された聖フィリピン・ドゥシェーンの開拓精神に学べるように祈ります。
宗教の時間に聖女の一生を学びます。
12月クリスマスコンサート常に共におられるイエス・キリストの誕生を祝い、
小さき存在と共に生きることを学びます。
2月高校3年祈りの日卒業週間の一日、高校生活を振り返り、恵みに感謝しながら、
新しい出発の力を受けます。

社会福祉学習

「それぞれが与えられている賜物(たまもの)を磨き、それを助けの必要な方々のため、より良い社会を築くために役立てましょう。」本校の社会福祉学習の土台にもこのようなキリスト教価値観が生きています。

本校では30年以上前から社会福祉学習をカリキュラムに組み込んでいます。他者の置かれている状況を理解し、共感する心と社会の要望に応える行動力を培うために、中学では全員が総合的な学習の一環として社会福祉学習に取り組みます。盲導犬の活動を知り支援すること、点字・音訳のワークショップの他、手話通訳の先生方から手話の技術を初歩から学びます。高校では選択制となり、社会福祉という視点から、現代社会の抱えるさまざまな問題や共生への道をゼミ形式の授業で主体的に学ぶことができます。

授業で学んだことがきっかけとなり、医療や福祉の道を目指した卒業生も多く、生徒たちにとって新しい世界を拓く入り口となっています。

知性を磨く

知的価値を重んじ、喜びをもって自ら学ぶ力を育てます。
創造性に富む堅実な思考力と、正しく判断する力を育てます。
広い視野で物事をとらえ、自分の考えを明確に表現する力を育てます。

「知っている」から「解決する」学力へ。

知識を得るのはもちろんのこと、その知識を活かして自分の頭でじっくり考えること、想像力を働かせ目の前の事象の背後まで考えること、さらに考えたことを論理的に表現すること、このように主体的に学ぶことで得られる力が真の「知性」です。札幌聖心ではすべての教科で「ことばの力」を育成することを大切にしています。

感じたことや考えたことを論理的にまとめ相手にわかりやすく伝える訓練を重ねることで思考力を養います。こうした言語能力は、卒業後の社会生活においても大いに活かされています。

国際化に対応する英語力

札幌聖心の英語教育は、言語の習得のみを目的とするのではなく、その背景にある異文化の理解に努め、異質なものに対する開かれた素直な心を育てることを目指しています。

そのためにできるだけ生きた英語に触れ、自分の意見や考えを英語で表現できる生徒を育てます。

また、GTEC、TOEIC、英検を校内で受験できます。2020年の大学入試改革にも対応できるプログラムになっているのが大きな特徴です。

課題研究ミーティング

「国際文化」「環境科学」「人間関係」の3分野について、「課題研究ミーティング」(放課後の講演会)を年10回程度開催します。

生徒は、興味のあるものに参加して「意見文」を提出し、一人ひとり合格点に達するまで添削指導を受けます。

ここで培われた社会問題、世界の問題に意識を向けて考える力、課題をとらえて、調べたことをもとに考えをまとめ、人を納得させる文章を書く力は、大学入試に、また入学した大学のレポート課題やゼミでの発表など様々な場面で活かされており、このことが本校生徒の実力の証として高い評価をいただいていることに結びついています。

少人数で行う授業 生徒の学ぶ意欲を引き出す個別指導

札幌聖心の一番の特徴は、少人数制の女子校であるということです。教員一人ひとりが生徒の成長を確実に把握できます。

個別添削指導、早朝ゼロ時間授業など生徒一人ひとりにきめ細かく対応できるのも少人数制ならでは。
中学3年時と高校3年時には一人ひとりが課題を決めて卒業研究に取り組みます。

また、メンター制を導入し、個別指導を実施。現代社会に必要な課題解決能力、プレゼンテーション能力を身につけます。

実行力を養う

人や社会と積極的にかかわる能力を育てます。
骨惜しみせず働く習慣と、誠実に他者に尽くす行動力を育てます。
責任感と謙虚な心を備えたリーダーシップを養います。

外の世界を知ることで、今までの自分を振り返り、夢を見つける

学んだ英語を生かし、外の世界を知ることは、自分の今までを振り返り、これからの夢を見つけることにもつながります。

さらに海外にでて体験したことを機に、日本の、自分の関わり方を真剣に考える生徒がたくさんいます。

語学研修/姉妹校短期留学

語学研修は、高校1年生・2年生のためのプログラムで、2011年度からはカナダで行われています。
2週間のホームステイ体験とESL(English as a Second Language)授業でしっかりと学びます。研修中は一人ひとりに高校生バディが付き、授業だけでなく多くの時間と体験を共有することで親密な交流がなされます。

中学校から学んできた英語コミュニケーションを実践する絶好の機会であり、多様な価値観を知り視野を広げるきっかけにもなります。
聖心姉妹校のネットワークを活かした約3週間の短期留学では、姉妹校生徒の家庭にホームステイしながら、授業やクラブ活動、ボランティアなど日常の高校生活を体験します。

留学先は米国シアトル、シカゴの他、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、台湾など多彩です。
留学後は、生徒達は自らの体験を下級生に分かち合い、留学から学んだことを自分の言葉で伝えています。
放課後の課題研究ミーティングはその良い発表の場となっています。

異文化への理解を深めるための体験学習

幅広い国際知識の育成を目的に、国内姉妹校(札幌、東京、静岡、兵庫)合同でタイ、フィリピン、韓国、カンボジアへの体験学習を実施しています。

訪問中は、生活のあまり豊かではない地域や福祉施設などにも足を運び、各国の経済や社会の実際にふれるほか、我が国との歴史的な関わり等も学びます。

事実から目を逸らさず、ありのままを体験・体感することも、体験学習プログラムの大きな目的といえます。 タイの中高生のホームステイ受け入れを行うなど、双方向の国際親善・交流を図っています