高校1年オンライン国連研修プログラム最終日
2月8日(水)
3日目の今日は、重い現実の中で実際に活動されている3人の方々から、お話いただきました。
Sr. Rita Pinto元国連NGO聖心会勤務・インド聖心元校長(インド出身)「インドの女子教育」
Ms. June Tano (Manhattan Project for a Nuclear-Free World 田野純様)「核のない世界のために」
陸上自衛隊中部方面特科隊長 兼 松山駐屯地司令 細川香宣一等陸佐(元国連日本政府代表部参事官) 「国連平和維持活動〜NYからみた現場〜」
Sr. Rita Pinto はインドの女子の2200万人が毎年学校からドロップアウトしていること、男子に比べて識字率が低く、世界の水準では、22%も低いこと、しかし、近年は、向上していることなどを話してくださいました。そしてインドの聖心会の教育が学校だけでなく、カーストの底辺の女性たちが、自信をもって社会進出できるようになるまでシスターたちが共に歩むと話してくださいました。
ニューヨークの国連NGOで、反核の活動をしておられる田野純様のお話をうかがうために、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非を、アメリカの高校生8人がディベートする「ある晴れた夏の朝」を読み、感想文をお送りしました。田野様から、反核のためのための活動について話され、核問題はただの環境問題ではなく、人権問題につながるということ、核廃棄物がアメリカ先住民が住む地域に長期保管されていることなど教えてくださいました。ウクライナ侵攻に際して、武器を送る前に、ロシアとウクライナの間を調停するはずではというお言葉が心に沁みました。
細川様からは、普段あまり意識しない国連平和維持活動(PKO)や平和構築活動のお話をうかがいました。日本がPKOの予算に世界で3番目の貢献をしていることも知りました。私たちの質問に対して、イメージでなく事実に当たって調べ、「なぜ~」を大事に、「~とは」と自ら考え、それを話し合うこと、広く色々なことに関心を持つことをアドヴァイスしてくださいました。
この3日間、英語で話してくださった方々へのお礼とふりかえりは英語で書いていましたが、今日は、3日間の振り返りを英語で分かち合いました。今日は、北海道大学大学院地球環境科学研院の神志穂学術研究員も参観され、最後の分かち合いを共にしてくださいました。最後に、感謝のうちに講師の皆様のために、そしてこの研修に携わって下さったすべての方のために祈りました。
この3日間、あっという間に過ぎてしまいました、充実した学びと気づきの体験でした。私たちが今の生活をどのように過ごしていくかで、今後の世界の状況が変わっていくということを実感しました。月曜日にはアクションプランを話し合います。