10月18日(水)オンライン中3国連研修第3日
国連NGO“ Manhattan Project for Nuclear Free World” の田野様はニューヨークから、核のない世界を目指す活動について、国際代表を務められたもう1つの国連NGO “Ribbon International” での活動も含めてお話してくださり、核廃絶へのAdvocacy(支援活動)を積極的に取り組んでおられることに感動しました。このお話を伺うために全員、「ある晴れた夏の朝」という原爆投下に関する高校生のディベートの物語を読んで感想を分かち合って準備してきましたが、核実験や原発施設が弱い立場の人々の犠牲の上にあるということを改めて理解することができました。1945年のトリニティ実験は、先住民の人々の土地で行われ、秘密だったので、先住民の人々には何も知らされず、子どもたちは核実験の灰を雪だと思って、喜んでてのひらで受け、30歳を迎える前に皆なくなったとうかがい、原爆投下をした側でも弱い立場の人たちが犠牲になっていることに衝撃を受けました。長崎、広島、そして福島の問題を含めて真剣に考え、取り組んでいきたいと思います。
Sr. Donna Collinsは、世界で4秒に1人が飢餓で亡くなり、3億4500万人が飢えているという衝撃的なお話から、「食料主権と食糧安全保障、環境問題」について話してくださいました。多国籍企業に地元の小規模経営の農地が吸収され、海外のための作物を大規模に生産する中で土地が荒れ、環境破壊が進んでいます。それを改善するために食糧システムをコントロールする権利を大企業から、小規模の生産者や消費者に戻していこうとする活動です。 たくさんの環境破壊の例から食糧安全保障、地産地消の大切さ、そして食品ロスの解決方法について学び、(フランスでは法律でスーパーは余った食糧を捨てずに困っている人々に配らねばならないそうです。)自分たちもアクション・プランを考え始めました。
「国連の平和維持活動」についてお話くださった細川様は、「なぜ世界の平和安定を目的とする国連は軍事力を必要…とするのか」と題して、国連憲章をひきながら、平和を保つための活動をする軍隊、弱い立場の人々を守る軍事力についてお話くださいました。国内避難民(IDPs=Internally Displaced Persons)を支援する活動についても話していただき、縁の下の力持ちの役割であると思いました。浅いレベルのイメージで考えないで、「平和」とは何か、「戦争」とはか、「軍隊」とは何か、を深く掘り下げて調べ、考えることが大切というお言葉が心に残りました。そして「平和を創るために何をしたらよいでしょうか」との質問に、「現在の勉強に真剣に取り組み、平和を創る行動の基礎をしっかり作るように」とお答えくださり、頑張ろうと思いました。
一日の振り返りは日本語で、全体の振り返りは見事な英語で分かち合った後、修了式でSDGsのバッジと先輩の作ったSDGsのパンフレットを受け取って3日間の研修を終えたみんなの顔は輝いていました。