9月30日(水)午後は、「命の大切さを学ぶ教室」として、本校宗教科講師真島勝彦先生による「息子の思いとともに生きる」と題した講話を中高別に伺いました。
真島先生は平成22年7月に、当時23歳だったご長男を交通事故で亡くされました。それは、幼いころから正義感が強く、「警察官になりたい」という夢を持ち続けた以明(いざや)さんが、まさに警察官採用二次試験に向かう朝のことでした。
以来、北海道交通事故被害者の会副代表として、若い世代を中心に、一人ひとりのかけがえのない命を大切にしてほしいというメッセージを伝え続けていらっしゃる真島先生のお話に、生徒たちは真剣に耳を傾けました。
以下に感想の一部をご紹介します。
・真島先生から「生きていれば辛いこともあるけれど、生きているときにしかできないことがある」という言葉をいただき、今後の励みになりました。自分が大切に思う家族や先生方を悲しませたくないので、命を軽視し加害者になるようなことは絶対にしないと心に刻みます。
・車を運転するときにいつ、どこで被害者または加害者になるかわからないことを心に留め、当たり前の交通ルールをきちんと守っていきたいと思います。お父さんがいつも「遅刻してもいいからゆっくり行きなさい」と言っていた言葉が、今日のお話をうかがって理解出来ました。
・今日の真島先生はいつもの授業の時とは様子が違い、絞り出すような声や悲痛な叫びが聞こえてくるような表情が、事故から年数がたった今でも悲しみが深いことを物語っているようでした。先生は最後に「自分を大切に生きて」とおっしゃいました。私も自分が後悔しないように頑張ろうと思いました。
・目標に向かってまっすぐに進んでいた以明さんと比べて、何の目標もなく人の言うとおりに生きてきた自分を恥ずかしいと思いました。交通事故というと運転手側に100%責任があるものと思っていましたが、歩行者側にもすべきことがあると学びました。今まで以上に信号や車に注意し、イヤホンをせず周りの音が聞こえるようにするなど気をつけたいです。
・いつも授業で見せてくださる笑顔からはとても想像のつかない、真島先生の悲しそうな表情を忘れることが出来ません。「生きていさえすれば」という先生のメッセージは、SNS上で人の死を軽んじるような行為が頻発する現代で大切な教えです。命を奪われていい人などこの世のどこにも存在せず、私自身、自分の命を大切にすることが大事だと学びました。
・以明さんはルールをしっかり守って生活してきたにもかかわらず信号を無視した危険運転により亡くなってしまいました。私がしてきた歩きスマホや音楽を聴く行為は、生きたくても生きられなかった以明さんに対して失礼だったと感じました。加害者にも被害者にも大切な家族がいます。これからは社会の一員としてルールを守り、自分に恥じない存在でありたいです。